音楽メモランダム 2012

(2019年3月8日表示形式変更、内容は当初のまま)

目 次
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ヴェルディとワーグナーの生誕200周年 (December 3, 2012)
  • 本年初めに書きました作曲家の生誕記念でドビュッシーの生誕150年を書き落としていたことを、その後追記しました。
  • 残念ながら、今年のドビュッシー生誕150年は、2006年のモーツァルト生誕250年の大盛り上がりに比べますと地味でした。
  • しかし、来年のヴェルディとワーグナーの生誕200周年は、大いに盛り上がりそうです。
  • この水曜日(12月5日)には、新国立劇場劇場で「2013 ヴェルディ&ワーグナー生誕200年祭」が開催され、新年早々には、NHKニューイヤーオペラコンサートが「ヴェルディ&ワーグナー生誕200年」と題して行われます。
  • ワーグナーは、「歌劇王」とも呼ばれ、ヴェルディも主にオペラの作曲で有名であるため、来年は、オペラが大流行になるかも知れません。
  • すでに、オーストリアの都市ウィーンのサイトでは、表題が「ヴェルディとワーグナー生誕200周年」というページを立ち上げました。
  • 来年は、モーツァルト生誕250年の年に負けない盛況となれば面白いですね。
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第九の季節 (November 11, 2012)
  • 今年もあと残すところ2ヶ月足らずとなりました。
  • 日本の年末を締めくくるベートーヴェンの交響曲第9番が恒例になりました背景の一つが、大勢の素人合唱団を構成することによる、合唱団メンバーの知人親戚を聴衆として来場してもらえ、年越し資金稼ぎになったからと言う説が有力です。
  • 第九に限らず、ヘンデルのメサイアなどで、一般公募の合唱団を構成するようなコンサートの場合、主催者のウェブサイトを見ますと、それを聴きにいく立場の人を狙ったメッセージよりも、合唱に参加する人を狙ったメッセージの方が目立つことが多いと感じます。
  • 合唱団のメンバーさえ集めれば、聴衆の数は確保できるという考えでしょうかね。実際に、全ての主催者のサイトを調べれば、わかるかもしれません。
  • 指揮者やソリストは、素人をかき集めるというわけにもいきませんので、この時期、プロの指揮者やソリストも忙しくなることを、以前、数値で示したことがありますが、今や、もうそのような調査をする元気はありません。
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弦楽器フェアでのコンサート (October 6, 2012)
  • 11月2日から4日まで3日間開催されます今年の2012弦楽器フェアでも、出品作品による「試奏コンサート」が催されます。
  • 試奏コンサートでは、奥村 愛(ヴァイオリン)、福田進一(ギター)といった名だたる演奏者が出演されます。
  • 弦楽器フェア自体、その入場料が3日間共通で1000円、高校生以下は無料で、全イべントに参加できますので、これはWMCの「無料激安コンサート情報」の対象に違いありません。
  • しかしながら、1回の演奏時間1時間未満の演奏が1日に数回ありますので、個別の演奏については紹介せず、主催者のサイトを紹介するに止めます。
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町の音楽祭 (September 28, 2012)
  • 都道府県のように大きくは無く、歩いて交流できる程度の自治会ほど小さくは無い、市町村レベルという極めてあいまいな表現の話題でで申し訳ありません。
  • 市と言っても区があるような政令市ほどは大きくない市や町村レベルで行われる「音楽祭」ほど、本サイトにとってその演奏会情報を扱いづらいことはありません。
  • 例えば、小学生の鼓笛隊や、近所のおばさんたちで作るコーラス・グループなどで行われる、「わがまちの音楽祭」的な演奏会につきましては、出演者の親類縁者や親友以外に遠くからわざわざ出かけて、聴きに行こうとする人もほとんどいないと思いますので、よほど特別なことが無い限り、WMCとしてはその演奏会情報を扱うことは無いとしています。
  • 都道府県単位で行われるような、比較的大規模な音楽祭の場合は、その一部に、入場料2000円以下の演奏会があれば、WMCの「無料!激安!!コンサート情報」欄で取り上げることにしています。
  • しかし、その掲載の仕方は一律ではありません。通常は、その音楽祭で行われる演奏会のうち、対象となる演奏会の情報を個別に掲載します。
  • 一方、対象となる演奏会があまりにも多い場合は、一部を個別に掲載(場合によっては、全く掲載せず)して、その音楽祭のサイトにリンクすることで全貌を紹介することにしています。
  • 例えば、2012年 9月開演無料激安コンサート情報索引ページに掲載しています第7回「大阪クラシック〜街にあふれる音楽〜」仙台クラシックフェスティバル2012がその例です。
  • ところが、困るのがその中間的な規模の音楽祭で、出演者の親類縁者などで無くとも出かけていきたくなるような演奏会も無くは無いと思われる点では、「わがまちの音楽祭」と一蹴してしまうことは躊躇されますが、都道府県単位で行われるような音楽祭と同じ扱いをすることには抵抗を感じる、扱いの難しい「音楽祭」です。
  • この一月ほどの間に、WMCメンバー(どこのどなたかは、分かりません。WMCの情報収集に協力して下さる方は全てWMCメンバー)から教えて頂いたこのような「音楽祭」が2件ありなす。
    これらは、どう扱えば良いでしょうかね。
  • このところ、お知らせがあった「音楽祭」は、次の2件です。
    • 第2回 南千住ぶらり下町音楽祭
       この音楽祭は、扱いが難しい代表のようなケースです。公式サイトがありますので、それをご覧ください。
      ぶらり下町音楽祭 公式サイト
    • 第59回三鷹市市民文化祭
       これは、「わがまちの音楽祭」レベルですかね。三鷹市教育委員会の広報紙「みたかの教育」の、3面「第62回市民体育祭 スポーツ大会」の片隅に掲載されています。
      第62回市民体育祭 スポーツ大会(PDFファイル)

横浜市民広間演奏会 (September 1, 2012)
  • 昭和42年から創められました横浜市民広間演奏会は、当初の市民文化復興事業の一環としての横浜市の事業でしたが、今は、音楽家が横浜市文化観光局の支援を受けながら自主運営をしています。
  • 事務局は、ヤマハ横浜店内におかれており、毎週2回、火曜日と金曜日に入場料が無料のコンサートを横浜市庁舎ロビーで開催しています。
  • 横浜市民広間演奏会では、本来の横浜市庁舎ロビーでの演奏会とは別に、特別演奏会として、関内ホールや横浜みなとみらいホールなどでも無料、有料のコンサートを開催されています。
  • WMCでは、これまで、出演者や一般の方から、お知らせがあった演奏会につきましては、無料・激安コンサート情報に掲載しましたが、全貌につきまして本来掲載するべきアトリウム/ロビー コンサートには掲載しておりませんでした。
  • 今後も、WMCでは、お知らせがあった演奏会を無料・激安コンサート情報に掲載していきますが、遅ればせながら、アトリウム/ロビー コンサート欄にも掲載しました。
  • このような活動は、他の地域でも行われていると思いますので、お気づきの方は、是非お知らせいただきたいと思います。
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入場料金の考え方 (August 21, 2012)
  • 本サイトの無料!激安!!コンサート情報に掲載する対象は、入場料が2000円を超えないコンサートとしています。
  • 席種や入場者の年齢などによって異なる料金が設定されているような場合、最も高い料金が2000円を超えないことを条件としています。
  • 料金が設定されていないコンサート、例えば、「ピティナのピアノ曲事典公開録音コンサート」などのように入場料は、聴いた人個人が決めるという場合は、入場料は無料と考えます。要するに支払うお金は、寄付金や心づけ、チップなどと同等とみなしています。
  • ところが、なかには扱いに困る料金設定があります。それが、下に示しました「カーネギーキッズ at サントリーホール」で、子供だけなら1000円ですが、保護者がついていくと2人で3000円の入場料金になります。引き算して、2000円が大人の入場料だとみなして、入場料2000円の範疇にすることも一案ではありますが、大人だけでは入場できませんので、こうすることも出来ません。
  • この情報は、本来ならば、7月20日に掲載する予定ではありましたが、1ヶ月経過した現在でもどうするか決めかねています。
  • どうでも良い話だと言われればそれまでですが、このサイトの情報を見てくださっている方々に、何らかの形で紹介させて頂こうと、この欄に掲載しました。ご笑覧ください。
「物語と音楽」聴いて、感じて、身体で表現する60分プログラム!
カーネギーキッズ at サントリーホール
日時:
2012年 9月23日(日) 11:00および14:00開演
日時:
2012年 9月24日(月) 11:00および14:00開演
場所:
サントリーホール小ホール
出演:
吉岡愛理(お話) グレッグ・デターク(ピアノ) ジュリエッタ・クレントン(フルート)
アリーシャ・リー(クラリネット) アンナ・エラシュヴィリ(ヴァイオリン)
サユーン・ソースティンスドッティア(チェロ)
曲目:
チャイコフスキー/「くるみ割り人形」より ほか
入場料:
各回親子ペア3000円(3〜6歳のこども1名と同伴者1名、同伴者は、後方スペースでの見学)
こども(3〜6歳)1名追加1000円(大人のみ・こどものみでの購入不可)
問合せ:
サントリーホール(0570-55-0017)
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音楽コンクールの扱い (July 22, 2012)
  • WMCの「無料!激安!!コンサート情報」で、音楽コンクールのうち料金が条件に合う(2000円以下)公開審査を対象として取り上げるかどうかにつきまして、これまでは、特に原則も決めず、たまたまどなたかから、お知らせがあれば、掲載し、無ければ取り上げないという状況でした。
  • 日本国内における本年開催の音楽コンクールの主なものは、既に開催されております「東京音楽コンクール」をはじめ、8月から予選が公開される「全日本学生音楽コンクール」、地区予選が同じく8月から公開される「日本クラシック音楽コンクール」がありますが、これらは、WMCの「無料!激安!!コンサート情報」には掲載しないことにしました。
  • その理由は、WMCの「無料!激安!!コンサート情報」に取り上げてこなかった音楽のお稽古の発表会などとの境界がかなりあやふやなためです。
  • その代わりというわけではありませんが、これらのコンサートで優勝された方の披露コンサートなどは、条件が合えば、極力掲載したいと思いますので、情報をお持ちの方は是非お知らせください。
上記、各音楽コンクールのサイト

ドビュッシー生誕150年は? (June 1, 2012)
  • 本年初めの作曲家の生誕記念で、本年がドビュッシーの生誕150年に当たることを書き落としていました。
  • 実は、その記事を掲載した日は、本年1月31日でしたが、実は、その前の1月24日に、コンサート情報欄で、ドビュッシーの生誕150年に関する情報を掲載していました。
  • もともと、作曲家の生誕記念を書くきっかけが、このコンサート情報にあったにもかかわらず、肝心のドビュッシーを全く失念しておりました。
  • その後もドビュッシー生誕150年を謳ったコンサート情報は数多く掲載しましたので、いずれ、どなたかが作曲家の生誕記念の記事がおかしいと指摘されるかと思いましたが、何の反応も無かったため、10日ほど前、しらっとしてマスネ死後100年、クライスラー死後50年を掲載しましたが、それでも何の反応もありませんでした。
  • 今年も既に半年を過ぎましたので、いつまでも白を切り通すわけにも行かず、作曲家の生誕記念で、ドビュッシーの生誕150年を全く失念していたことを白状し、お詫びいたします。
  • アメリカの前衛芸術家ジョン・ケージも、今年、生誕100年(没後20年)ですが・・・
最近開催される関連コンサートの例:

マスネ死後100年、クライスラー死後50年 (April 22, 2012)
  • 本年最初の本欄に書きました作曲家の生誕記念に関連して、今年は有名作曲家で、キリの良い年に生まれた人は見つかりませんでしたので、没年がキリの良い、マスネとクライスラーあたりが、取り上げられても良さそうに思うと書きました。
  • ところが、今のところそのようなことを謳ったコンサートにつきましては、寡聞にして聞いておりません。
  • どうも、「生誕」という言葉に比べまして、「没後」あるいは「死後」という語感が良くないことが、その原因では無いでしょうか?
  • その証拠とまでは言いませんが、マスネの「タイスの瞑想曲」やクライスラーの「愛の喜び」「愛の悲しみ」などをプログラムに取り入れたコンサートやリサイタルは数えきれないほどあります。
  • その一つの例としまして、ヴァイオリニスト天満敦子さんが6月1日に出演されますチャリテーコンサート「天満敦子 ヴァイオリンの夕べ」のチラシには、演奏予定プログラムの冒頭に、マスネとクライスラーの曲が取り上げられていますが、今年が、彼らが没してからキリの良い年であることについては、どこにも書かれていません。
  • 私の予想は、大外れでした。来年2013年が、ワーグナーとヴェルディの生誕200年で賑わう予想は、外れないことを祈念しています。
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PMF2012もはじまります。 (April 22, 2012)
  • 1990年より、毎年札幌を主会場として開催されています世界の若手音楽家の育成を目的とした国際教育音楽祭、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)が今年もはじまります。
  • PMFを聴衆の観点から見ますと、7月7日から8月4日まで、主に札幌芸術の森・野外ステージで開催されます「野外コンサート」、主に札幌コンサートホールKitaraで開催されます「ホールコンサート」に加え地域に出向いて行われます「アウトリーチコンサート」があります。
  • このうち「ホールコンサート」は、オーケストラと室内楽に分けられ、札幌コンサートホールKitaraのみで開催されます「ホールコンサート(室内楽)」に対し、「ホールコンサート(オーケストラ)」は、札幌コンサートホールKitaraでのコンサートのほかに、東京(サントリーホール)で2回、中国瀋陽市と北京市で、それぞれ1回開催されます。
  • これらのコンサートにつきまして、開催日付、場所、入場料等は早くから確定されていますが、出演者や演奏曲名などが調整中というものが結構あります。
  • WMCの入場料が2000円未満のコンサート情報に掲載するコンサートは限られます。以前は、トーク・コンサートという入場料1000円のコンサートもありましたが、今年は企画されていないようです。
  • 入場料が2000円未満のコンサートは、特に出演者や演奏曲名などの決定が遅く、開催日時に近くなりそうですが、概要はPMFのシーズンスケジュールのページに発表されていますので、聴きに行く計画は、早くから立てることが出来るでしょう。
  • 夏休みの避暑をかねて、PMF鑑賞のハシゴなどというのも一興ではありませんか?
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今年もはじまる日本のラ・フォル・ジュルネ「熱狂の日」 (March 13, 2012)
  • 1995年にフランスの港町ナントで生まれた新しい形式の音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)」が、2005年に東京でも「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」として開催されてから、日本の各地でも開催され始めたラ・フォル・ジュルネが今年も開催されます。
  • これらの音楽祭での公演は、大部分が、WMCの無料!激安!!コンサート情報の対象ではありますが、実際に聴きに行かれる方の便宜を考えれば、音楽祭全体を紹介するべきだと思いますので、無料!激安!!コンサート情報には、原則として、掲載しておりません。
  • 例外として掲載しておりますのは、その関連企画のような公演の中でも比較的音楽祭とは独立していると思われるものです。
  • 例えば、4月8日より練馬区立美術館で開催されます鹿島茂コレクション2 バルビエ×ラブルール アール・デコ、色彩と線描のイラストレーションでラ・フォル・ジュルネの本場フランスのナント出身のアーティスト、ジョルジュ・バルビエとジャン=エミール・ラブルールが紹介されます。
    これに因んで、アートと音楽とがコラボレーションするスペシャルコンサートが「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン×練馬区立美術館」と名付けて4月22日に練馬区立美術館で開催されます。これなどは、その例外の一つです。
  • 以下に今年日本で開催されますラ・フォル・ジュルネ「熱狂の日」について、各公式サイトを紹介(名称にリンク)します。
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作曲家の生誕記念 (January 31, 2012)
  • この数年間、クラシック音楽の作曲家の生誕を記念する行事が盛んに行われました。
    そこで今年も、と一ヶ月待ちましたが、それらしい行事の情報には触れることが出来ませんでした。
  • 要するに、生まれてから今年までの期間がキリの良い年になる有名な作曲家がいないということでしょう。
  • 生誕がだめなら、死後××年ということもあるはずで、野村 望さんが掲載されている「生年順クラシック作曲家名」のページで調べてみました。
  • 没年の最後が2年になる作曲家は、次の五人でした。
    ・ガブリエリ(没年1612年、死後400年)
    ・ラロ(没年1892年、死後120年)
    ・マスネ(没年1912年、死後100年)
    ・ネッケ(没年1912年、死後100年)
    ・クライスラー(没年1962年、死後50年)
  • ガブリエリは、さほど人気があるとは言えず、ラロは、多少人気はあっても、死後120年とは、ちょっと中途半端な感があります。
  • このなかでは、マスネとクライスラーあたりが、取り上げられても良さそうに思いますが、いかがでしょう?
  • ちなみに、来年2013年は、ワーグナーとヴェルディの両巨頭が生誕200年となりますので、大いに盛り上がるのではないでしょうか。
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