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飛び出すな! 医院は急には作れない


4月1日のブログの補足です。

共済病院時代に、3人の院長にお仕えしたと、この前書きましたが、3人とも大学の先輩。

出身大学が一緒だと初対面でも共通の話題がありますので、上司が同門というのはありがたいことです。

大学の先輩だと、一緒に同窓会に行く事もあるわけで、長老達を前にしたら、60歳の院長と50歳の私が若輩者として、末席に一緒に座って飲むこともあるわけです。

院長は、勤めていた病院内での上のポストを目指していたのだなあ、というのが、そういう会で御一緒したとき、伝わってきました。

先輩も天下り先に後輩がいると少しは当てにされるのではないでしょうか。なので、密かに開業準備していたのが何か心苦しいのです。

でも、院長に諫言するだけのために、次の就職先を準備しないまま、辞表を叩きつけるわけには行きません。殿様を諌めるために切腹して果てるわけにはいきません。

「飛び出すな! 医院は急には作れない」は昔、人気タレントが事務所と喧嘩して飛び出したら仕事が回って来なくなった時に、「飛び出すな! 事務所は急には作れない」とタモリが言っていたのを思い出して、まねしてみました。

国立がんセンターの麻酔科医10人のうち5人が、年収800万円ではやってられないと一斉に退職するそうです。

これも立ち去り型サボタージュでしょうか。

勤務医を辞めて開業するときはしっかり準備をしましょう。

「新線開通! 駅前の優良物件! 
1年間は家賃割引!」


なんて広告に飛びつく前に現場近くを漫遊しましょう。

飛び出すと同時に、ホームページだけ(医院を作る前に)立ち上げる医者がいるのは困ったものです。

先週土曜日の過活動膀胱勉強会の後の懇親会では、既存の内科系のクリニックの1室に前立腺センターなるものを併設し、HIFUの機械を置いて、前立腺癌の患者を集めて、自費診療(120万円)を行おうとしていた医者が、計画を諦めたらしいという噂を聞きました。

諦めたのならホームページ消したら、と思いますが、もうやっていないのにHIFUのページを残していた大学病院もありました。

実体がなくなってもサイトが残るのはインターネットの盲点ですね。

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