HSV-1/HSV-2中和抗体測定法
[木村泌尿器皮膚科公式ブログ]
PSAが6.5ng/mlという結果を見た患者さんは、血液の中にあるPSAというたんぱく質を分離して、その重さを測っているかと思われるかもしれません。
ここに書いたように、この図の抗原BがPSAですが、これを直接測っているわけではなく、試薬として加えた抗体Bがいくつ吸着されたかを測っています。
試薬の抗体Bは、検査会社ごとに抗原Bとの接着度が少しずつ違うので、ある病院でPSAが6.8だったものが、次の病院で7.2になっても、上昇したとは言い切れません。
スーパードライのアルコール濃度が5%というのは、100mlあたりエタノールが5g入っているのを化学的に確認してあるのでしょうが、
血液検査で6.5ng/mlというのは、そういうものではないのです。
ビールを100人に飲んでもらって、何人が酔っぱらうかで、スーパードライは5単位、一番搾りは4単位、と判定しているようなもんなんです。
昨日のブログで、性器ヘルペスウイルス(鈴屋の女郎が持っているウイルスが単純ヘルペス2型なら)の中和抗体の測り方を、
JIN風に紹介しました。
実は、私も、
単純ヘルペスウイルス抗体の実際の測り方を先週まで知らなかったのです。
セカンドオピニオンを求めて来られた方がいて、勉強しなければならなくなり、保健科学の方に資料をいただき、急遽勉強したわけです。
測定法には、補体結合反応と中和反応とがあって、1型(HSV-1)か2型(HSV-2)を見分けるのは、中和反応を用いて中和抗体を測るようです。
で、昨日のブログでは、抗体検査と言うのは、血液の中の抗体を分離して調べているわけではなく、ヒヨコが死んだかどうかを見ているだけ、ということを紹介したかったのです。
昨日は仁友堂を舞台にしてヒヨコの実験を書きましたが、JINを見ていない事務長には、テレビドラマのストーリーの説明のようにしか見えなかったらしいです。
「仁友堂的○○法」というシリーズを予定していましたが、このブログの読者が、JINのファンとは限らないので、難しいですね。
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