木村泌尿器皮膚科

〒224-0032 横浜市都筑区茅ヶ崎中央51-1 TEL 045-949-3066

超音波医学会専門医。腎尿管結石・排尿障害の診断が得意です。 ここは、院長日記の倉庫です。


流暢な説明のために


皮膚の表面は脂でコーティングされていて、微粒子が浸み込むのを防いでいます。
脂が欠乏してドライスキンになると、微粒子が浸み込んできて、リンパ球がその微粒子を捕まえようとします。
リンパ球はウイルスなどの病原菌を捕まえるのが仕事ですが、花粉や埃にも反応してしまいます。
私が今日処方する薬には、皮脂の代わりの役目をする保湿剤と、リンパ球の過剰反応を停める薬(ステロイド、という言葉を使うかどうかは相手に合わせる)とが入っています。
薬の効果は、今起こっている皮膚炎を治す事だけです。
二度と再発しない体に変身させる薬ではありません。
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「皮膚科も見てもらえるんですよね。他の病院で薬はもらっているんですが、治らないんです。」という患者さんが少なくありません。
よく話を聞いてみると、塗ればきれいになるが、塗らないと再発する湿疹も、「治らない」と表現されているんです。
泌尿器科の診療のついでに聞かれる質問ですから、流暢に短時間の説明で終わらせたいところですが、
湿疹の原因・その治療を説明するのは、前立腺肥大症の治療法を説明するより大変で、
アレルギーとか、ステロイドとか、という言葉を登場させると、また話が逸れていくので、皮膚炎についても流暢な説明ができるようになりたいものです。
今年7月の神奈川県皮膚科医会の「動物の皮膚」。すごくオタッキーなテーマだと思いましたが、
海で誕生した生命が陸に上がるときに、皮膚には乾燥を防ぐという新たな役目ができた、という話は、
患者さんに「皮膚とは」を説明するのに、大変役立っています。
なので、皮膚科の臨床に直結しそうにないテーマの勉強会にも、出なければなりません。
今月は皮膚科の勉強会が3つありますが、昨日、11月の講演会の案内が2つ届きました。
似たようなテーマ、確か聞いたことのある講師の名前ですが、頑張って参加しましょう。

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