日本泌尿器科医会全国集会@新横浜プリンス
娘と3人で生田テニスに1時間参加。昼食後、娘は静岡に。5時から当直だそうです。
私は、新横浜プリンスで開かれた日本臨床泌尿器科医会第6回臨床検討会へ。
最初の演題が福山で開業している先生だったので、2時から参加。でも私が知っている先生ではありませんでした。備後には瀬尾という姓が多いですから。
RCTに基づく
EBMの問題点を、開業医3人がシンポジストとして提示する、という臨床泌尿器科医会ならではの(泌尿器科学会とは一味違う)企画でした。
昨日の日経の
検証・グローバル危機では、欧州の金融機関が、アメリカ以上の
レバレッジで勝負を仕掛け始めた話でした。
ベルリンの壁が壊れたことによる規制の緩和が、欧州の金融機関を危険への警戒心を麻痺させたような話でしたが、抽象的過ぎてあまり勉強になりませんでした。
一方、昨夜の
NHKのマネー資本主義。
金融工学とはどんなものだったのかの分りやすい説明でした。
人に金を貸すときは、利息をもらえる代わりに、貸し倒れの危険があります。
金融工学では、5000人分のローンを集めて、それを2種類の債券に分けます。
高利回りの債券の方は、5000人のうち破産した人が300人までならその分の損を被るものです。
低利回りの債券の方は、破産した人が300人以上になったときのみ、301人目の人以降の貸し倒れを負担するものです。
高利回りがもらえるなら、300人分の破産の穴埋めをしてもよい、というヘッジファンドが存在します。
5000人のうち300人以上が破産する事は、確率論からまずありえないので、低利回りの債券の方はAAAの商品になるのです。
低利回りの債券は、貸した金が返ってこないことはありえないと、数学者がお墨付きを与えているわけですから、老後の蓄えなどのお金で安心して購入します。
ただし、貸し倒れの確率計算に使われたのは過去の統計資料。
土地が値上がりし続けていたときの資料だったので、地価が下落し始めたら、AAAの債券が紙くずになったのです。
サブプライムローン問題が表面化したのは、2007年8月に、フランスのヘッジファンド・パリバが投資家から預かった金を返せなくなった時でした。
金融のプロ達が金融工学の弱点を意識し始めて、対策を練ったにも関わらず、その1年後の9月にリーマンブラザーズが破綻。
リーマンブラザーズを破綻させたアメリカ政府ですが、AIGとGMは破綻させないこととし、税金をつぎ込んでいます。
アメリカが発行する国債を買っているのは中国。
中国国内では少数民族の不満が噴出していますが、中国は貿易で稼いだお金を国内で使う事はできません。
ドルを元に換金すると、ドル安元高になって、中国企業の国際競争力が落ちるから。
リーマンショック以降も、歪みが拡大し続けています。
金融危機が去ったとは言えないのです。
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