オイディプスの悲劇のお話は以前「人間絶対運命黙示録」で既にご紹介しておりますが、
本日こちらではそれ以前に実はあった影の「元はといえばおめーのせーじゃん」的主役と、
影の「よくある…いやこれはあんま無いかな?」的被害者を、短いですけどご紹介します。
何故こっちを先にご紹介しなかったかって? 本編を書いてる頃は知らなかったんデスよ、コレ。
昔々つってもかなり昔、デバイの国にそれはそれは荒くれ者の困った王子(30代)ライオスがいた。
ライオスがピサの国に亡命していた時の話である(何故亡命していたのかはよく知らない。
親がデバイの王座を奪ったからという説もあるが…)
ピサの国(ペロポネソス地方)の王の名はペロプス。
このペルプス王はライオスを客として快く受け入れ、毎日酒を飲み交わしそれはそれは仲良くなった。
いずれデバイの国が落ち着いてライオスが帰る日まで宿も食事も提供してやっても一向〜に構わなかったのだが、
そうも言っていられなくなる事件が起こった。
ペロプス王には王子(10代)のクリュシッポスがいたのだが(三男だったかな?)、これがべらぼーの美人だった。
その美しさが、荒くれライオス(30代)に付けねらわれる原因になってしまった。
(今回は某エロスのせいではない)
神話エピソード上、同性愛や親近相姦はよくある事ではあるが、
一応これは「禁断」のレッテルが貼られている事を忘れてはいけない。いいのは神だけだ。
誰が決めたんだそんなこと。
神の特権なんてズルイ。
「ヨイではないかヨイではないか」と人間も言ってみたい(?)し、
前例が無いわけでもない。<王女ミュラ
(神々の資料館>花特集「ゴムの木」参照)
ライオス(30代)はクリュシッポス(10代)を誘拐し、まぁ…なんだ…?その、やはり実力行使に及んだ訳だ。
しかし次の朝、事を恥じたクリュシッポスは気の毒に自害してしまう…。まぁ自害したくもなるだろうに。
(なんか、助けに来た兄弟がライオスの寝室に潜入して間違ってクリュシッポスの方殺しちゃったとか、
お家騒動のドサクサに紛れて助けるフリをしてやはり間違ったフリをしてサクっと殺す…とかいう異説もありますが)
さて、クリュシッポスが死んだと聞いたペロプス王は
それまでのライオスとの友情なぞ何のその、この上なき憎しみを込めて喚きました。
「この腐れ外道のスカポンタン!よくもよくもうちの息子を!死んじまえ、変態ー!
このタコ!イカ!キチク!●●の××で@@な##め〜〜!テメーなんか○○の&&以下だーーー!くそーーーー!!」
「ぺ・ペロプス様!放送禁止用語が多すぎます!このホームページ、学生の方も見てますのでココは一つ穏便に…」
「うるせいっ!やい、聞けーーにっくきライオスめーーーー!」
ペロプス王は声高らかに宣言しました。
「貴様を信じていたわしがバカだった。だが覚えておけ!わしは生涯貴様を呪い続ける。
貴様はいつか、疑惑と悲しみと絶望の中で野垂れ死ぬがいいッ!」
その言葉は本物の呪いとなってライオスに降りかかる事になる。
やがてデバイ王となったライオスはこんな信託を受ける。
「はい、こんなん出ました。
あなたは自分の息子に殺され、しかもその息子は貴方の妻、つまり母親と結婚するでしょう。ご愁傷様です、ハイ」
ライオスは生まれたばかりの自分の息子の足のくるぶしをピンで貫き、山に捨てる。
それからウン十年後…
ペロプス王の呪いの言葉は、本当にライオスを呪い殺してしまうのだから恐ろしい。
この続きは「人間絶対運命黙示録」へどうぞ。
THE END!!
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