オイディプスの人間絶対運命黙示録

エディプス・コンプレックスとは、何の事かご存知でしょうか?
息子が母を得る為に父を憎み、父を殺してでも母の愛を手に入れたいと想う男性の滞在的の願望です。
「ようするに、イき過ぎたマザコンってことでしょ?」
あ、コラ、出てくるなお前(誰?)今回は出番無いんだから…。
とにかく、信託の運命に逆らえなかったオイディプスは(ちなみに、人間です。)
そのエディプス・コンプレックスの語源になります。

「はい、こんなん出ました。
あなたは自分の息子に殺され、しかもその息子は貴方の妻、つまり母親と結婚するでしょう。ご愁傷様です、ハイ」
ある日こんな信託を受けてしまったもんだから、デバイ王はビビるビビる。
生まれたばかりの息子を山に捨てて来いと部下に命じた。
しかしこの部下はこの子をこっそり羊飼いに預け、やがて羊飼いから、
デバイの北にあるコリントスの王様に引き取られたのでした(子供いなかったから)。

運良く王子に生まれて、王子に育ったこの子はコリントス王夫妻にオイディプスと名づけられ、幸せに暮らしていました。
ところがある日、オイディプスは、自分は本当はコリントス王夫妻の実の子ではないと言う噂を聞いてしまいます。
 そんなの信じたくない!自分はお父さんとお母さんが大好きなのに!
噂の真意を確かめるべく、オイディプスは神に(誰だろう?)聞きにいきました。
しかし帰ってきた答えは…
「お前は自分の父親を殺し、母親と結婚するだろう」との信託。
コリンスト王夫妻が実の両親か否かで不安だったオイディプスの心に、更にノコギリが刺さりました。ああ、もぉ何が何だか…。
「なんちゅー運命だろう…。でもこのままお告げの通りに動いてたまるか。
せめてお父さんとお母さんに迷惑がかからないよう、僕は遠くに旅立とう…」
尚もコリンスト王夫妻が自分の両親だと信じ続けていたオイディプスは、
育ての親コリンスト王を殺したり、コリンスト王妃を結婚してしまうのだと思って、家出しました。
行き先は…まぁ、南にデバイって都市があるから、そこ行くか?

デバイを目指すオイディプス。
途中、彼の馬車と同じくらいの大きさの馬車が道の反対側からやってきて、お互い立ち往生になってしまいました。
「じーさん、そこどいてよ」
「ぬかせ、小僧。貴様こそ道を開けろ」
どっちかが退かないと馬車は通れません。ところがどちらも譲る気が無く、喧嘩になってしまいました。
しかもあろうことか、オイディプスは勢いでこの相手の老人を殺してしまったのです。
「拝啓、お父さん、お母さん。僕は今日、じーさんを一人殺してしまいました。ごめんね、お母さん。僕、悪い子だ…。早々」
実は、この老人こそオイディプスの実の父、デバイ王だったのです!
知らずにオイディプスは旅を続けます。
あと一山超えればデバイに着きます。しかしここで困った事が…。
デバイへ続く山道で、スフィンクスが謎々を出してきて、通してくれないと言う噂があるのです。
スフィンクスとは、上半身は人間の女性、前足はライオン、下半身はドラゴン、そして鷲の羽根を持つ怪物です。
しかしオイディプスは早速挑戦、とばかりに山へ登って行きました。
「あたいはスフィンクス。あたいの謎々が解けたらデバイの国はアンタの物。ただし外したらアンタはあたいの餌。オーライ?」
「おーらい、おーらい」
「んじゃ、問題。最初は4本足。次に2本足。最後に3本足になるもの、なぁ〜〜んだ?」
レッツ・トライ。有名な謎々ですが、これはこのオイディプス神話が原作です。
小学生の謎々ブックでもなく、ましてや封神●義14巻が元だったりなんてしません。
「えーと、えーと……」
「ドキドキ…」
「………………人間?(あっさり)」
「(ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!)」
答えは人間。赤ん坊の時はハイハイするから4本足。大人になって2本足。老人になって杖を突くようになったら3本足です。
「なんで!?なんで分かったの!?」
「いやぁ、なんでって言われてもねぇ」
「あああ!あたい、もう『謎々モンスター』をやって行く自信が無い…!グフ!」
「あ、おい!何も死ぬ事無いじゃないか!」
「ふふふ…、もういいんだ。謎々が解かれた今、あたいには生きる意味も価値も無いから…(ガクッ)」
「そ・そう?変なヤツだな、お前も」
こうしてオイディプスはデバイへ辿り着きました。
そこで、未亡人のデバイ元王妃(つい先日夫は道端で謎の死を迎えたという…)、
つまり実の母親と知らずに結婚し、第2の人生を始めたのでした。何という運命。
スフィンクスの言った通り、デバイの国はオイディプスの物になりました。

しかし、これでは終わらなかったのです。
幸せに暮らしていたデバイの国を突如疫病が襲いました。
困ったオイディプスが信託を仰ぐと、今までの自分の信託どおりに動いた人生と、疫病の原因が自分であり事を知らされます。
…え?じゃあなに?信託通りに動くなっつーの?ホンマに自分勝手やな、上の連中は…。
ショックを受けたオイディプスは国を出て行きました。
コリントス王夫婦の子ではなかった事。
実の父を道の取り合いなんてくだらない事で殺してしまった事。
実の母と結婚し子供まで作ってしまった事。
人生の全てに絶望した彼は自分の目玉をえぐり、旅の途中人知れず死んで行ったのでした……。

ちなみに彼の旅に同行した娘のアンティゴネは、犯罪者である兄をこっそり埋葬した事で捕まり、生き埋めにされてしまった。
ああ、ホントもう、なんちゅー運命。一族郎党ね。 

 

The end