私は十年くらい前から、手織りを始めました。布がいくらでもある時代に何故?と思う方もあるようですが、配色、デザイン、どんな織り方にするか考え、たて糸を織機にかけ、横糸を織り込んでいくことは楽しい作業です。

生活の中で空いた時間を使うのでなかなか捗りませんし、出来上がった布も満足できるものはないのですが、懲りずに次は何を織ろうかと考えています。




                   

                 
織る作業をしている時に、CDををかけたりFMを聴きます。グレン・グールドのピアノのバッハはよく聴きます。



さて昨日、友人と歩いた土手の草の中にモジズリ(ネジバナとも言う)を見つけました。茎がねじれているところにピンクの可憐な花が無数についているのを見ると、芸術品のように思えます。この花をみると、夏が来たな…と感じます。



(参考写真、サロンの庭に咲いたネジバナ)


私が二年前から住んでいる所は横浜港に近く、最寄の駅までの歩道の横は運河になっていて海水が入り、潮の干満を見ることができます。潮が引いているときはカニが歩いていたり貝殻が見え、満潮になると杭まで水が上がります。

春になると鰡(ぼら)が水面に群をつくり泳ぎ、晴天の日は1mぐらい跳ねて銀色に光る姿を見ると、私まで元気をもらえる気がします。昨年はえいが泳ぐ姿を見て感動しました。

冬は魚はほとんど見られませんが、渡ってきたカモメ、カルガモ、ホシハジロ、キンクロ、ハジロで運河が賑やかになり、もぐるようすを見ていると時間のたつのも忘れるほどです。カモメは投げたパンを空中で上手にキャッチします。暖かな風が吹く頃に急に姿が見えなくなり、寒い土地へ渡っていったことを感じます。




私の周辺の日常はこんな具合で、野に咲く花、魚、鳥などの小さな発見があると嫌なことも暫し忘れ、幸せな気持ちで暮らすことができます。

皆さま、周囲を見回して新しい発見をしてみませんか?

    
                        並川淳子 (2010年7月)

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7. 「私の日常のひとこま」
      

並川さまは、ティータイムのためにいつも美味しい手作りお菓子を運んでくださる方。ある日、「買うくらいなら、私が作ってきますよ」とさらりとおっしゃって下さいました。

これまで、サロンではどちらかというと聞き役にまわられる方であったので、今回の彼女の投稿は、「並川さんってどんな方??、ご趣味は?」などといった私たちスタッフの素朴な疑問に答えてくださった形となっています。

「私の日常のひとこま」

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 織機の写真は、一瞬、組み立て中のオルガンかと思ってしまいました。すごいもの、持っていらしたんですねぇ。

この原稿は、「やりますよ」とまたさらり。依頼からわずか一週間ほどで書き上げ、「あまり慣れていませんが」と言いつつ、あとから写真も送って下さいました。毎回の助け舟、本当に感謝です。先日のほたるの会は楽しかったですね。また皆でどこかにいきましょう。秋にお会いするのが楽しみです。

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