第3期梅毒
[木村泌尿器皮膚科公式ブログ]
第3期梅毒。ゴム腫というのができるらしいですが、見たことはありません。
JINパート１の第3話でしたっけ、体に斑点ができていて、喘いでいるおいらんを見て、JIN先生はすぐに第3期（第4期？）梅毒とわかったらしいですから、すごい。
梅毒の病原菌は今も日本にいます。
STDです。第1期梅毒なら、ときどき診察します。
でも第3期・第4期梅毒の患者は、今の日本にはいないと言われています。
第1期・第2期のうちにちゃんと診断されて、それで治っている、というのならいいのですが、実はそうではありません。
日本人は、抗生物質を飲む頻度が多いのです。
風邪をひいても、手術時の術後感染予防でも、抗生物質を予防投与されます。
梅毒の病原菌は今でもペニシリンを始め、多くの抗生物質が効きます。
なので、梅毒にかかっていようがいまいが、ちょっと体調が悪ければ第3期梅毒にまで発展する前に、抗生物質を飲んで治ってしまうんです。
ですから、ゴム腫というものの実物を私は見たことがないんです。
抗生物質の乱用は耐性菌という問題を生んでいますが、梅毒に関しては結果的に役立っているようです。
先週木曜11時間かけて見たJINパート１ネタは明日まで続きます。
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