規制強化か規制緩和か
昨日の日経新聞の「
検証・グローバル危機」は、FRB前議長グリーンスパンの功罪についてでした。
市場原理を信頼し、規制をしなかったグリーンスパンのやり方が、金融工学を使った分りにくい金融商品を生み出し、バブルが膨らんだ、という内容でした。
これからは金融政策は規制強化に向かうようです。
医療行政は規制を強化すべきか、緩和すべきか。
昨日の亜沙郎先生のブログでは、リウマトレックスという薬の処方量の上限が決められているため、その量で効かない場合は、
別の高価な薬に変えなければならない、上限以上のリウマトレックスの処方を認めてくれれば、その方が医療費は安いのに、
みたいな事が書いてありました。
レセプトオンライン請求が始まれば、薬の用法用量で認められていないものは厳格に査定されるようになるでしょうから、
医師の裁量で、弾力的に、というのはますます難しくなるでしょう。
ならば、個々の医師が経験に基づいてやる医療を全て認めてよいでしょうか。
医者はサービスを提供するもの、患者はそのサービスを有料で購入する消費者として、市場原理に任せることにしたらどうでしょう。
医者はホームページなどで、自分の治療方針と治療成績を示し、患者はそれを見て気に入ったクリニックで治療を受け、結果が良くても悪くても、それをクチコミサイトに書き込むとします。
上限以上のリウマトレックスの処方することにより、生物学的製剤を注射するより安く、しかも好成績を挙げているクリニックがあったら、話題になるはずです。
そうするとそのクリニックに患者が集まりますし、他のクリニックを真似るはずです。
比較的安価なリウマトレックスがより多くの患者さんに使われ、生物学的製剤の使用頻度が減れば、日本全体の医療費も安くなるはずです。
大きな問題は、治療成績が正確かどうかはホームページを書く医師の良心に委ねられていること、
消費者である患者によって作られるクチコミサイトでの評価は、主観的な症状の改善度によること、でしょう。
短期的な評判だけを狙って、症状だけを和らげる鎮痛剤やステロイド剤(安価です)を併用するクリニックも現れるかもしれません。
金儲けが目的の証券会社と命を預かる医者を一緒にするな、と怒られそうな内容のブログでした。
でも「貧すれば貪す」と言います。生保の患者さんに手術をしたことにして医療費を架空請求していた医者もいましたから。
金曜に帰ってきた娘は今朝までいました(6時現在まだいます)。三島のウイークリーマンションの住み心地が良くないのでしょうか。
昨日は娘が、抄読会の準備でパソコンを占拠していたため、ブログの仕込みの時間が少なくなりました。
昨日午前は
嶮山スポーツガーデンで3セット。
午後は「
皮膚科の臨床」6月号を読み終わって、いよいよ7月号へ。夕方は
餃子。
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